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2023.11.19
「インターネット無料」の賃貸物件が増加中⁉
最近の新築賃貸物件では、あらゆる設備が備え付けられている印象があります。
その中でも、コロナ禍以降で特徴的なのが「インターネット無料」という設備ではないでしょうか。
5年から10年前ぐらいの新築では、まだ「インターネット無料」という設備を付けるかどうか迷った結果、あまり付けていない印象があります。
ところが、コロナ禍に入ってからの新築物件では、「インターネット無料」という設備を備えるのが当たり前となってきました。
目次
コロナ禍以降インターネットが必須⁉
コロナ禍以降、賃貸物件では、入居者からインターネットに関しての問い合わせが増え、また、申込に際してインターネット環境に関する問い合わせが増加しています。
これは、世の中がテレワーク、オンライン授業とインターネットが必須となっている場面が急増しているためだと思われます。
今ではオンライン授業は減り対面式へと移行していますが、会社説明会や面接などはオンライン形式が増加しているようです。
また、オフィス縮小に伴いテレワークを推進している企業は増加しています。
このような世の中の情勢から、賃貸物件でもインターネットが使えることが必須条件となってきています。
賃貸物件では、ほとんどの物件でインターネットが使えますが、「インターネット無料」の物件はどのぐらいあるかです。
川崎市宮前区では19.6%が「インターネット無料」
令和5年9月23日のホームズさんで募集している物件で、弊社のある川崎市宮前区限定で「インターネット無料」がどのぐらいか調べてみました。
※募集物件は日に日に変化していきます。あくまでも参考程度です。
この日の川崎市宮前区で募集している物件は2290件。
「インターネット無料」にチェックを入れると449件。
つまり、19.6%の物件が「インターネット無料」となります。
さらに、築5年以内に限ると募集している物件は355件。
「インターネット無料」にチェックを入れると210件。
つまり、59.1%の物件が「インターネット無料」となります。
大家さんにとっての「インターネット無料」
大家さんにとっては「インターネット無料」をすることにより、毎月の維持費がかかることになります。
ただ、この「インターネット無料」にかかる維持費分を家賃を上げることによって回収できるのです。
全国賃貸住宅新聞で行われている毎年恒例の「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まるランキング」で「インターネット無料」が9年連続1位になっています。
そのくらい、「インターネット無料」という設備の需要があります。
ただし、「インターネット無料」でも内容は様々です。特に速度の問題が入居率にも影響を与える可能性があります。
最近では、案内をすると「インターネット無料」だとしても、速度はどのくらいかという質問が増えています。
「インターネット無料」の中にも、速度が〇〇bpsまで無料というものがあり、これがテレワークやオンラインに足りないようであれば、「インターネット無料」でも意味がないようにも思えます。案内時に「速度はこのぐらいで、それ以上必要であれば入居者さん負担になります」と回答すると、「無料の意味ないですよね」とか、場合によっては「ならいいです」と。
全国賃貸住宅新聞で行われている毎年恒例の「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まるランキング」でも「高速インターネット」が年々順位を上げてきています。
入居率を上げるためにも「インターネット無料」は必須条件となってくると思いますが、この「インターネット無料」の内容も今後問われることになるので、これから「インターネット無料」を検討する大家さんは、よく内容をご理解の上契約をするように気を付けてください。
募集物件での「インターネット無料」についての注意点
物件を探している方にとって、「インターネット無料」は魅力的な設備だと思います。しかし、先ほど書きましたが「インターネット無料」にも様々で、無料の範囲があります。
自分で必要な速度をしっかりと理解し、内見時にこの物件の「インターネット無料」はどういった内容かをしっかりと確認するようにしてください。
コロナ禍初期の頃は、いざ入居してみてテレワークで使ってみたらすぐに固まってしまうという話をよく耳にしました。
また、「インターネット無料」と「Wi-Fi無料」では意味が違います。
「Wi-Fi無料」の場合は、その名の通りWi-Fiが無料で使えます。
一方、「インターネット無料」の場合は、仮にWi-Fiを使いたいのであれば、自分でルーターなどをご用意していただくことになります。
以前、「インターネット無料」物件で、入居直後の方から「Wi-Fiに繋がらないのですが」という問い合わせがありましたので、「まずはインターネットに申込みそのうえでルーターなどをご自分のご用意してください」と説明させていただきました。
「インターネット無料」だけでは・・・
これから「インターネット無料」は「モニタ付きインターホン」「温水洗浄便座」と同じように当たり前のように設備として備えられると思っています。
当たり前のように設備として付いてくるとしたら、次は内容で差を付けていくしかありません。
「インターネット無料」の範囲が速度〇〇bpsまでといった内容では、これから先は「インターネット無料」の意味がなくなる時代がやってくるかもしれません。
これから入居率を上げるために「インターネット無料」を用意する予定の大家さんは、自身の負担を減らすために負担が軽い契約をしてしまって、内容的に速度が遅くてあまり意味をなさないようなものを付けると後で辛くなる可能性がありますので、なるべく若い方、ご子息やお孫さんなどに相談したうえで、しっかりと検討してください。