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2024.01.14
「敷金なし」「敷金0」のメリット・デメリットって何のこと?
賃貸物件を探す際に、初期費用を安く済ませようと、「敷金なし」「敷金0」物件を探す方も多いかと思います。
「敷金なし」「敷金0」だと何がいいのか?
「敷金なし」「敷金0」のメリット、デメリット
といった記事も多く存在します。
結論から言いますと、メリットやらデメリットやらはないと思っています。
今回は、そのあたりを敷金とは何かから説明させていただきます。
敷金とは
まずは、敷金とはいったい何のかを理解してください。
敷金とは、借主の貸主に対する債務を担保する目的として預け入れる金銭です。
部屋の引渡し終了後には、敷金は原則全額返金となるのですが、借主の貸主に対する債務(家賃の未払い、借主の過失等)が発生していれば、その債務分を差し引いて返金することになります。
ただ、過失など何もなかったとしても、賃貸借契約書に特約等であらかじめ借主の負担分が記載されている場合は、それらを差し引いた額を返金することになります。
たまにいるのですが、
「敷金は全額返金ですよね?」と言う人が。見出しなどのいいとこどりだけ見て勘違いしている人が。
敷金は原則全額返金であることは間違いありませんが、あくまでも原則です。
特約、過失がある場合がほとんどなので、敷金全額返金はまずほとんどないと思っていた方がいいです。
※最近は部屋をきれいに使う人が増えていて、過失がない人が増えています。
大家さんからすれば、敷金を預かりたいのが本音です。
これは、今と比べて昔は部屋をきれいに使ってくれない人が多かった経験からきています。敷金を預かっておくということは、こういうための担保と安心感です。
大家さんの気持ちはすごく分かります。
敷金なしのメリットって?
敷金なしのメリットがあるとすれば、契約時の費用が少ないことです。
例えば、敷金1ヵ月分、礼金1ヶ月分が必要となれば、契約時に賃料の約5倍の費用が必要となります。これが、敷金なし、礼金なしとなれば、契約時には賃料の約3倍の費用で済むことになります。
引っ越しをするときは、物件の契約以外にも、新たに家具類、日用品類などを買い直したり、引越業者を頼んだりと何かと費用がかかります。
なるべくなら費用は安く済ませたいと誰もが思うものです。
ただし、勘違いをしないで下さい。
あくまでも、敷金なしは契約時の費用が少なくなるということです。当然のことですが、解約時に借主の貸主に対しての債務があれば、借主は費用を支払わなければなりません。
つまり、敷金なしはメリットというほどではありません。
敷金は預けておいた方がメンタル的にいい
最近の賃貸借ではほとんどの契約書に特約として、ルームクリーニング代等が借主の費用負担としていることが多いようです。また、全くの過失なしというのは、私の経験上そう多くはありません。つまり、退去時に請求されることになります。
結果的に、先に敷金を預けて引かれようが、敷金を預けずに後で支払うかは同じことです。
先払いか後払いかだけです。
「敷金なし」「敷金0」は、メリット・デメリットといったことはなく、借主の貸主に対しての債務の先払いか後払いかということです。
私個人的な見解ですが(経験則もふまえて)、敷金を預けておいた方が、退去時にわざわざ支払いをせずに、敷金から差し引かれて、残っているのであれば戻ってくるので、メンタル的(気分的)に楽だと思っています。
引っ越し後に、請求されるとなかなか辛いものがあります。わざわざ振込に行かなければならないし、引っ越し後は引っ越しによって結構お金を使っているので、カツカツですからね(笑)。