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2024.02.16
「敬遠される設備」ランキングから思うこと
全国賃貸住宅新聞では、毎年、不動産会社に設備に関してのアンケート調査を行っています。
その時代その時代の人気設備ランキングですが、これが結構参考になるのです。
その中に、「入居希望者に敬遠される設備」ランキングというものがありましたので、ご紹介します。
入居希望者に敬遠される設備TOP3
1位 3点ユニットバス(バス・トイレが一緒)
2位 室外洗濯機置場
3位 バランス釜
この1位から3位は4位以下を大きく引き離しています。
実感で話をすると、確かに、ご来店した入居希望者に図面を見せると、「バス・トイレは別でお願いします」「洗濯機置場は室内が・・・」などと言われることがほとんどです。洗濯機置場に関しては、特に女性にとっては絶対的に室内でしょう。
また、「バランス釜って何ですか?」と聞かれます。写真を見せながら説明をすると、「結構です」「無理です」と・・・。一昔前なら、「田舎の家で見たことある」という人もいましたが、今では知らない人がほとんどです。
これらは、改修工事をしようとすれば、どれも高額な費用がかかります。しかも、これらの設備がある物件は、古い物件が多いためか、高額な費用をかけてまでと思われるオーナー様も多いようです。
洗濯機置場を室内にするには、物理的に不可能な場合もあります。
ただ、入居希望者に敬遠されている、これが現実です。
このような設備の物件をお持ちのオーナー様は、これをご承知の上、改修工事をしないのであれば、その他の部分でカバーするよう工夫していくしかありません。
入居希望者に敬遠される設備 4位から10位まで
4位 和室(畳)
5位 和式トイレ
6位 チャイム
7位 ガスコンロ
8位 プロパンガス
9位 IHクッキングヒーター
10位 オール電化
和室(畳)ですが、体感的にはそこまで嫌われているような感じはしませんが(特にファミリー層ですが)、若い方たちは敬遠しがちなのは事実だと思います。2部屋以上であれば、まだ和室があってもギリギリ受け入れられると思いますが、1部屋だけだとやはり洋室に変更した方が無難かもしれません。
和式トイレは、若い方たちにとっては使い方も分からないぐらいレアになってきています。見かけることもほとんどありません。これは、すぐにでも洋式トイレに直すべきでしょう。
チャイムがある物件は、古い物件が多いです。入居者の年齢層、性別によりますが、若い方、女性の方は敬遠してしまいます。
今なら電気工事なしで、ワイヤレスのモニター付インターホンがありますので、是非、設備として付けてみてはいかがでしょうか。
プロパンガスだから嫌だと言われても・・・。こればっかりは仕方がないと思いますが。ただ、プロパンガスだと都市ガスの1.5倍から2倍ぐらいの費用がかかるので、それを考慮したサービスを付随させれば、カバーできるのではないでしょうか。
IHクッキングヒーター、オール電化は一昔前に少し流行りましたが、思った以上に普及せずに終わってしまったように思えます。
IHクッキングヒーターは1Rや1Kといった単身用に多いようですが、それほど嫌われている感はないです。
1位から3位に比べて、4位以下はどちらかと言うと少数派です。
工夫次第ではカバーできるのではないでしょうか。
空室が多くなって困っているなら、設備ランキングを参考に
空室に悩んでいるオーナー様も多くいらっしゃると思います。
体感的ですが、物件の立地、物件の築年数、設備の充実度によって空室率が決まってくるように思えます。
駅徒歩10分以内なら、そこまで設備にこだわらなくて埋まっていくような気がします。もし、駅徒歩10分以内で空室が多くて困っているというのであれば、設備もそうですが、もっと他に根本的な問題があるかもしれません。
物件の立地(駅から遠い)、物件の築年数はどうやっても変えることはできません。それ以外で勝負していくしかありません。
駅から遠くても、古くても満室稼働している物件はあります。何かがあるから埋まっているはずです。
設備が充実している、共用部分が常にきれいに保たれている、古くても清潔感があるなど。
設備に関しては、こうしたランキングを参考に、できる範囲から改修していってみてはいかがでしょうか。それ以外に、ご自分で気づかないことも多々あるかもしれません。そういうときは、不動産会社に相談してみてもいいのではないでしょうか。