Topics&Blog
HOME > Topics&Blog > 漏水事故の被害者は大変です
2024.06.18
漏水事故の被害者は大変です
集合住宅での漏水事故は、えらいことになることもあります。
※詳しくはこちらから
仕事上、漏水事故に何度もかかわってきたことがありますが、実は、私は漏水事故の被害者になった経験があります。それほど大したことはなかったのですが。
今回は、漏水事故の被害者側からの内容です。
※写真は、天井が上階からの漏水で染みている状況です。
漏水事故の内容
妻から「大変!天井から水が垂れてきて床に水溜りができている!」と連絡が。
どのあたりか聞くと、洗面所周辺と。
この業界で仕事をしていると、漏水事故に係わってきた経験があるため、洗面所周辺と聞いた瞬間に、上階が原因だろうとすぐに想像できました。
漏水事故は、洗面所周辺が最も多く、排水ホースが外れた、温水洗浄便座の取り付けミス、お風呂場の水を出しっぱなしで溢れているなどの原因があげられます。上階の人が、水を使いっぱなしで不在であろうという想像もできます。
実際は、洗面ボールに物があり、水が完全に止まっておらず、物を伝って水が床に垂れていたとのことです。
それほど長時間ではなかったので、私の家の物は、洗面所のマットがびしょびしょになったぐらいの被害で済みました。
このマットも百均のものだし、わざわざ請求するほどの物でもないですし。
漏水事故による建物、部屋の被害
床は雑巾で拭けば事足りる状況でした。壁のクロスにもほとんど影響はありませんでした。
問題は、洗面所の天井がジプトーンというボード貼りだったので、水が通った跡の染みが残ってしまうということです。
実際に、ボードとボードの継ぎ目周辺が特に茶色に染みていました。
※写真は、ジプトーンに染み跡が残っている状況です。
ジプトーンが汚れると、塗装をするか、張り替えるしかありません。
※他の方法がある場合はご了承ください。
大家さんは、この染みよりも、天井に水が溜まったことが原因でカビが生えたら迷惑をかけることになるから、張り替えて、天井裏の水分を全て取ってもらうと。
漏水事故の場合、保険で賄えることが多いので、すぐに天井のボードを張り替えたほうが無難です。全額補償されるかは分かりませんが、天井にできた染みを後で塗装して補修するよりは、費用は軽減させるはずです。
なので、染みは漏水事故が原因なので、すぐに補修をすることをお勧めします。
被害者も協力を
漏水事故後の補修ですが、入居者さんの協力が必要となります。
入居者(借主)さんには、建物の保全・維持のためには大家さんに協力しなければならない義務があります。
そのため、今回の漏水事故のように、大家さんが洗面所の天井(ジプトーン)を張り替える場合は、入居者さんは協力しなければなりません。
もし、協力を拒むのであれば、退去時に洗面所の天井(ジプトーン)の貼替費用の一部を負担しなければならないかもしれません(保険で減額できたはずなのに、それが出来なくなった場合はその差額分)。
なので、被害者とはいえ、建物の保全・維持のためには是非協力してください。
被害者の労力
さて、被害者側の立場から思ったことですが、まあまあ労力が必要だということです。
被害者は、家財に被害があれば保険で補償されるでしょう。
補償されて新しいものになったから良かった、で話が終わるわけではありません。
天井のジプトーンに貼替工事が始まります。
見積をとり、工事が始まるわけですが、最低でも2回は業者が出入りするわけです。
見積もりはそれほど時間はかからないかもしれませんが、工事の日はほぼ丸一日かかるかもしれません。
業者の出入りするときは、当然部屋にいなければならないわけです。
つまり、拘束される時間があるのです。
もしかしたら、会社を休まなければいけないかもしれません。もしくは、休日を潰さなくてはなりません。
この分は補償されるかというと、補償されません。
人によっては、大した労力ではないという人もいるでしょうが、これが面倒だ、苦痛だという人もいるはずです。
私がこの仕事上経験してきた漏水事故では、被害者の方は皆さん協力的に動いてくれました。
もしかしたら、嫌々だったかもしれませんが、それでも協力してくれたことに、本当に感謝しかありません。
漏水事故は思った以上に迷惑をかけることになる
漏水事故を起こすと、物に対する被害、損害を与えるだけではなく、被害者に対して苦痛や労力を負わせることにもなるのです。
私が経験して思ったことは、被害者は思った以上に大変だということです。
被害者からすれば、上階の人が漏水をしなければこんな労力をかけなくてよかったのにと思っているかもしれません。
ちなみに、私の場合、上階の漏水原因側の人からあいさつがなかったため、妻は余計に腹が立っていたようで、かなりの労力に感じていたようです。
集合住宅に住んている人は、是非ともこのような漏水事故を起こさないよう、普段から気を付けていただけると幸いです。